コミュニケーションのあるべき姿

 人とコミュニケーションを取る時、しばしば会話の内容が重視されてしまう。しかし、会話の中身なんて本当はどうでもいいことに気が付いた。大切なのは、相手と信頼関係を気付くことではないか。信頼関係があれば、何を言っても相手は受け入れてくれる。上っ面の言葉ではなく、根底にある無意識で認め合っている状態。それがあるべき姿なのではないだろうか。

 コミュニケーションは人だけのものではない。生き物は形の違いはあれどコミュニケーションを取る。信号を発信し、信号を受信する。原点に返ると、言葉などなくても伝わっているのだ。人間もその子孫であるから、言葉よりも雰囲気や無意識による信号交流を多くしているはずなのである。つまり、言葉で上辺の交流をしてる下で、無意識が大量の情報を交換しているという状況が人間のコミュニケーションなのである。

 相手の無意識を読み取り、そこに響くような言葉を投げかける。すると、自分のことをわかってくれている人なのだと感じる。また、相手と動きをシンクロさせることも信頼関係を築く上で手っ取り早い方法だと思う。起源に立ち返れば、自分と違う動きしてるものは敵、同じ動きをしてるものは仲間、という認識が遺伝子に組み込まれてるのだろう。

 信頼関係を築くことが人間関係のあるべき姿。そこにはうまい言葉など要らない。必要なのは相手の無意識に切り込むこと。相手と共有する場を作り出すことにエネルギーを注ぐこと。